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ピアジェが提唱した発達の理論とは!?|各段階の特徴をまとめて解説vol.2

   

さて,今回は「ピアジェの発達理論」についてのお話です。

ピアジェ(Piaget, J.)の提唱した感覚-運動期とはどのようなものでしょうか。

ピアジェ(Piaget, J.)の提唱した感覚-運動期とはどのようなものでしょうか。

このピアジェ(Piaget, J.)という人物の発生的認識論という考え方が,心理学,特に認知発達に関して大きな影響を与えたものであるということについては前回お話しました。

ピアジェが提唱した発達の理論とは!?|各段階の特徴をまとめて解説vol.1

そして,シェマの同化と調節,そして均衡化を繰り返すことによって発達が生じるということもお話しました。

今回は,さらにピアジェの発達理論を理解する上で,カギとなる「操作(operation)」という点について見ていきましょう。

 

操作(operation)とは!?

操作というものは,行為が内在化されたもののことを言います。

実際の動作的な行為が表象(イメージ)として内化され,実際の動作を伴わずに実行可能となることを言います。

つまりある行為を,頭の中でその行為をイメージとして思い描き,それを再生してその行為の結果がどのようになるかを想像できるようになることを言います。

そして,この操作(operation)の水準から4つの段階を設定しました。

これがピアジェの発達段階として有名なものです。

その4つの発達段階とは・・・

  1. 感覚-運動期
  2. 前操作期
  3. 具体的操作期
  4. 形式的操作期

です。

以下では,それぞれについて見ていくことにしましょう。

まずは,感覚-運動期につい見ていきましょう。

 

感覚-運動期(sensori-motor period)とは!?

感覚-運動期とは,発生的認識論における発達段階の最初の1段階です。

この時期は0~2歳とされています。

感覚を通し外界の物事をとらえ,その物に直接的に働きかけることなどの具体的な行動を通して外界を認識する時期であると言えます。

この感覚-運動期はさらに6つの段階に分けることができます。

  • 第一段階
    0~1ヶ月を指します。
    この時期は生得的な反射,つまり生まれつき持った反射によって刺激に対して反応していきます。
  • 第二段階
    1~3ヶ月を指します。
    この時期は,自分の身体部位に向けられた行動を連続的に繰り返します。
    たとえば,自分の指をずっと咥えていたりというものです。
    これは,第一次循環反応とも呼ばれます。
  • 第三段階
    3~8ヶ月を指します。
    この時期は,偶発的な対象操作を繰り返します。
    たとえば,モノを掴んで投げることでそのモノが飛んでいったり,壁に当たって跳ね返ったりすることを繰り返し行います。
    これによって,対象操作の結果どのように外界が動くかを把握するようになるとされています。
    これは,第二次循環反応と呼ばれます。
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  • 第四段階
    8~12ヶ月を指します。
    この時期は,具体的な行動を通して目的-手段関係を理解して使用するようになります。
    たとえば,何かしたいことがあったときに,それをするための行為を手段として想定することができるようになるのです。
    対象の永続性(object permanennce)というものも成立し,目の前にないものでも,そこに存在していることがわかるようになります。
  • 第五段階
    12~18ヶ月を指します。
    この時期には,手段を変化させることによって結果の違いを調べることができるようになります。
    なので,ある目的のためにいろいろと手段を試し,うまくいくものを調べることができます。
    これは,第三次循環反応と呼ばれます。
  • 第六段階
    18~24ヶ月を指します。
    目的-手段関係を表象し,新しい手段を発明するようになります。
    ある目的と手段とのつながりの全体像をイメージできるようになるので,ある程度複雑な目的でも,手段を組み合わせたり変化させることによって新しい道筋を描くことができるようになるのです。

 

まとめ

ここまで「ピアジェの発達理論」について,操作(operation)と4つの発達段階についてお話してきました。

この4つの発達段階の感覚-運動期について詳しく見てきました。

赤ちゃんを想像してもあえればわかりやすいと思いますが,いろいろなものに手を出したり散らかしたり何度も何度も同じようなことを繰り返したりします。

この時期はこうした繰り返し運動を中心として,主に感覚器官を通して外界の刺激を受け取り,その中で周りの環境のこと把握していく時期であります。

感覚を通して外界を認識する機会をきちんと与えることが重要なのかもしれません。

残りの3つの発達段階については,またお話できればと思います

 - 発達心理

        

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