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全員の心の底は同じ!?|ユングの提唱した集合的無意識とは

   

さて,今回は「集合的無意識」についてのお話です。

 

集合的無意識おはどういうものなのでしょうか。

集合的無意識おはどういうものなのでしょうか。

 

ユング(Jung, C. G.)という人物は,現代の心理学に大きな影響を与えた人物であります。

そして,ユング派心理学は日本でも非常に大きな潮流となっています。

このユングといいう人物は,以前お話したフロイト(Freud, S.)とも親交がありました。

フロイト自身もユングには大変な期待を寄せていて,お互いに尊敬し合っていたようです。

しかし,ユングはフロイトの理論を受け入れられない,というよりはユングが自身の考え方に確信を持っており,そのためフロイトと決別する結果をなったようです。

 

無意識は2つの層でできている!?

フロイトとユングの考え方の違いはさまざまありますが,大きなものとしては,心の仕組みがあります。

フロイトの心の仕組みについては,局所論や構造論というものであることは,以前お話しました。

心には3つの領域がある!?|フロイトの提唱した局所論とは

局所論を越える心の3つの構造!?|フロイトが提唱した構造論とは

フロイトは,意識,前意識,無意識という3層で捉えており,それらにまたがって,自我,エス,超自我という3つの機能があると考えました。

ユングも意識と無意識という2つのはたらきを仮定していたことは同じですが,この無意識に,さらに深層部分の無意識があることを想定しました。

つまり,無意識には2つの層があると仮定したのです。

それが,個人的無意識と集合的無意識(普遍的無意識)です。

 

集合的無意識って!?

個人的無意識とは,フロイトの考えた無意識と同じと言っていいと思いますが,ユングはこの個人的無意識に抑圧された願望の溜まり場としてだけではなく,もう少し別の意味も見出していたようです。

集合的無意識とは,ユング独自の考え方であり,すべての人類に共通してあるものとされています。

その集合的無意識は「元型」と呼ばれるイメージとして顕れることになります。

たとえば,土偶はふっくらとした体型の女性をかたどったものですが,これは「母親」の元型的なイメージであると考えることができます。

こうしたものは,神話や昔話,宗教や崇拝といった部分で出てくるため,人類の心に根底として共通する部分があるとユングは考えたのです。

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特にユングがそのことについて確信を持ったのは,自身の書いていた絵が仏教の「マンダラ」に大きな共通点があったためです。

当時は現代のようにインターネットが普及していませんから,西洋のユングはマンダラの存在を知りませんでした。

しかし,ユングは自身を向き合う中で描いていた絵が,東洋の宗教で用いられる絵に共通点があるという体験をしました。

このことが,ユングに「人類の心理の奥底には共通した何かが存在するのだ!」と思わせたのでしょう。

 

まとめ

ここまで「集合的無意識」についてお話してきました。

ユングの提唱した集合的無意識は目に見えないものですから,なかなか「それって本当なの!?」と疑ってしまいそうですね。

しかし,ある地域と別の地域での昔話や神話に共通点のあるものが多いことがあります。

昔話は神話については,盗作ということは考えにくいですから,人類に共通のものがあると仮定することは可能でしょう。

それに,国籍や文化の違う人間をお互いに理解できるということには「人類に共通の何かがある」ということの顕れなのかもしれないですね。

 - 分析心理

        

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