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心は行動!?|ワトソンに始まる行動主義の大きな潮流vol.2

   

さて,今回は「行動主義(behaviorism)」についてのお話です。

前回は,行動主義がどういうものかについてお話してきました。

行動主義は,ワトソン(Watson, J. B.)によって,創始された心理学でも精神分析と並ぶ大きな潮流の一つです。

刺激(stimulus:S)と反応(response:R)のつながりを重要視するもので,どのような刺激とどのような反応や行動がセットになっているのか,そのつながりを解明していき,そのつながりの法則によって,次にどのような反応や行動が起こるのかを,予測したりコントロールしたりしようというものです。

そのため,行動主義心理学はS-R心理学とも呼ばれます。

 

ワトソン(Watson, J. B.)って誰!?

ジョン・ブローダス・ワトソン(John Broadus Watson)はアメリカの心理学者です。

ワトソン(Watson, J. B.)は行動主義心理学を創始しました。

ワトソン(Watson, J. B.)は行動主義心理学を創始しました。

元々は動物心理学の研究をしていましたが,その手法を人間の心理にも適用すべきだと主張し,従来の心理学の方法論を大きく転換させる行動主義心理学を創始しました。

アメリカ心理学会会長を務めるなど,非常に優秀な人物であったようですが,なんと女性スキャンダルが原因で大学の職を追われます。

その後は,広告や市場調査の業界に転じて成功を収めながら,心理学の研究を継続し,さまざまな著書をこの世に残したようです。

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新・行動主義(neo-behaviorism)の誕生

ワトソンの行動主義は,さまざまな変化をしながらも後継者たちによって受け継がれていきます。

トルーマン(Tolman, E. C.)やハル(Hull, C. L.),スキナー(Skinner, B. F.)などです。

  • トルーマン(Tolman, E. C.)

生体が環境に対して認知地図を形成すると考え,目的論的行動主義を主張しています。

  • ハル(Hull, C. L.)

刺激と反応の間になんらかの要因が関わっていると考え,条件づけの成立に動因の低減が関わっていることを主張しました。

  • スキナー(Skinner, B. F.)

心理学に抽象的な原理や要因を取り入れることに反対し,観察や操作が可能なことのみを扱うべきであると主張しました。
これは徹底的行動主義(radical behaviorism)と呼ばれています。

まとめ

このように,行動主義は刺激(S)と反応(R)とのつながり(連合)を解明し,それによって人間の行動を予測することを目標としています。

その中には,ハルのようにS-Rの連合の間になにか別の要素があると考え,研究する者もいれば,スキナーのようにそういった目に見えないものを仮定することに反対して,純粋にS-Rの連合を研究する者もいるのです。

現在では,その観察や実証が可能なこと以外を研究できないという限界から,認知心理学と呼ばれる分野が台頭してきているとされています。

行動主義は,心理学を科学として成立させることを目標としていますので,心理学にとては,フロイト(Freud, S.)の精神分析などとはまた別の意義をもつものだということになりそうですね。

 - 実験心理, 行動主義

        

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